みなさんこんにちは、スタッフのShokiです。
先日「これまだ食べれる?」のように「ら抜き」言葉を使ってしまったのですが、このように会話の中で間違った日本語を使うことってありますよね。その時ふと思いました、もしかしてドイツ語ネイティブもドイツ語を間違って使うことがあるのではないかと、、、。
今日はそんなドイツ語をシェアしたいと思います。見てみましょう。
1. zumindestens
“zumindestens“は存在しない言葉だそうです。よく見ると”zumindest“と”mindestens“という言葉が見えてきますね。両方とも「少なくとも」という意味ですが、どうやらこの2つの単語を混同しているようです。
正しくは”Das kostet mindestens/zumindest 20€(少なくとも20ユーロはかかる)”のように使います。ちなみに”mindest“は「最も少ない」という意味の形容詞で”wenigst“と同様の意味で使われます。
2. der gleicheとderselbe
日本語に訳すとどちらも「同じ」と訳されるのですが、使う状況が異なります。「同じ」という言葉を使う以下の2つの例を比べてみましょう。
「同じネクタイ」: 同じブランドの同じ柄のネクタイという意味であって、全く同一のものを指しているわけではありませんよね。このような場合”der gleiche“を使います(ネクタイは女性名詞なのでdie gleiche Krawatte)。
「同じ街」: この世に一つしかない固有の街を指していて、この場合は”derselbe“を使います(街は女性名詞なのでdieselbe Stadt)。
ところがネイティブのなかにも混同してしまう人が多いらしく「彼らは同じ街の出身だ」を”Sie stammen aus der gleichen Stadt.“のように言ってしまうことがあるそうです。
3. Das macht Sinn
相手の話に対して「なるほど」と納得するときに使われます。”ergeben“は「もたらす、生じさせる」といった意味の動詞です。”Das macht Sinn“が多用されるようになったのは英語の”That makes Sense“からの影響だそうで、今日ではかなりのネイティブが多様しています。以前友達が先生に「正しくは”Das macht Sinn.”じゃなくて”Das ergibt Sinn.”だよ!」と訂正されていました。
4. 2格の代わりに3格を使う
前置詞の中には特定の格しか使わないものがあり、2格と一緒に使われる例としてはwegen(~が理由で)、trotz(~だけれども)、während(~している間)等があります。例えば「雨にも関わらず」というのは”trotz des Regens“のように2格を使うのが文法的に正しいのですが”trotz dem Regen“のように3格を使うネイティブが増えているそうです。2格より3格のほうが文法的に楽なんでしょうね。
5. weil中の動詞を最後ではなく二番目に置く
これは私がドイツ留学中にもっとも衝撃を受けました。ただ、この件はレアだと思います。ドイツの大学で講義を受けていたときに”weil es ist dunkel(なぜなら暗いから)”と教授が言っていました。それまではweilのような副文中では、”weil es dunkel ist“のように、動詞は最後に置くと学んできたので、耳を疑いました。でもよく考えてみると、動詞を最後に置くのはネイティブもめんどくさいと感じているのかもしれません。
(ご注意)必ずしもネイティブの方が必ずこのように使っているわけではありません。
さて、どうでしたか?今回紹介したものは、口語ではかなり多用されているので必ずしも間違っているとは言えないかもしれませんが、ドイツ語ネイティブでも完璧なドイツ語を話しているわけではないことがわかりましたよね。肩の力を抜いてドイツ語と接することができればいいなと思います。