ドイツの治安
一般的にドイツは治安が良いとの先入観が持たれていますが、空港、駅、レストラン、ホテル等を中心として、人の多く集まる場所でスリ、置き引き等の被害がしばしば発生しているので、十分な注意が必要です。
犯罪発生状況
外務省の情報によれば犯罪者は多くの場合グループで、様々な手口でターゲットの注意を逸らし、その隙にスリ、置き引き等で財布や旅券(パスポート)等の貴重品やバッグを盗みますが、次のような手口もあるようです。
複数の子供、あるいは複数の子連れの親が、日本人を取り囲み、何らかの方法(新聞や花等を目の前に差し出すなどの手口)で注意をそらした隙に、あるいは暴力的に、財布等を抜き取る。犯罪者の一人が、アイスクリーム等の粘着物を日本人の上着の後部に密かに付けて、その仲間が、親切を装ってこれを注意し、拭くのを手伝う振りをして上着を脱がせ、隙を見て上着から財布等を抜き取る。あるいは、上着の汚れを拭くのを手伝う振りをする仲間の他に、更に仲間がいて、汚れを拭いている間に、脇に置かれた日本人の手荷物やトランク等を置き引きする。駅等で、電車の切符を購入しようとしている日本人旅行者に、犯罪者が一見親切そうに、購入方法を教える等と称して近づいてきて、話しかけて旅行者の注意をそらせ、その隙に、その仲間が旅行者の手荷物等を置き引きする。防犯対策
多額の現金を持ち歩かない。所持する現金はその日の必要最小限にする。特に、買い物等の支払いで、他人に財布の中を見られないようにする。貴重品は身につけて所持する。特に、旅券を所持して外出する場合は、貴重品用の袋に入れ、首から吊し外から分からないように服の下に入れる等、容易に盗られないような工夫をする。また、貴重品は分散して所持する。バッグ等に、所持金全部を入れた財布、航空券、クレジットカード、トラベラーズチェック等を一括して入れていると、盗まれた際に被害が大きくなる。手荷物からは常に目を離さず、手を添えておく(見知らぬ人に話しかけられ荷物から注意が逸れた瞬間や、車のトランクやロッカーに荷物を入れようとしていて、入れようとしている荷物以外の荷物から注意が逸れた時に、置き引きをされている例が多い。常に全ての荷物に注意を払うことが必要)。殺人等の凶悪犯罪が発生する場所、時間帯は特定できる場合が多い。人通りの少ない場所、街燈が薄暗い場所、風俗営業街等の危険と思われる場所での行動は避ける。また、夜間の行動は安全について慎重に検討する。レストランや、ホテルの朝食のビュッフェ等での置き引きが多発している。バッグ等をテーブルや椅子の上に置いたまま席を離れない。また食事中も、バッグ等は膝の上に置くか、足元で足で挟むようにする。レストラン等で、コート等をハンガーに掛けておく場合があるが、ポケット等に入れておいた財布等が盗まれる被害が発生している。絶対に貴重品を入れたままにしない。また、テーブルから離れたところにハンガー掛けがある場合、コート等がすり替えられて盗まれることもあるので注意する。駅やホテルのレセプション等では、僅かな時間でも、決して荷物を放置しない。特にホテルで、チェックインやチェックアウトの際、カウンターの下や足元にバッグ等を置いたまま手続きをし、その隙に置き引きに遭う例が多い。ホテルの部屋内でも盗難の可能性がある。外出する際は貴重品を安易に部屋に放置しない。旅券等は身に付けて所持するか、セイフティー・ボックスを利用する。盗難被害に遭ってしまったら
被害に遭ってしまったら、パニックにならず冷静に対処するよう心掛けることが大切です。身体の安全を確保することを最優先に行動しましょう。被害については警察に届け、被害届の受理書(ポリス・レポート)を受け取ります。これは旅券の再発給や盗難保険の請求等に必要です。また、後日、紛失物が発見された場合に、日本大使館・総領事館に通報がある場合があるので最寄りの日本大使館・総領事館にも連絡しておくことが賢明です。なお、旅券の再発給に備え、旅券のコピーと予備の写真を用意しておくと良いです。また、身元確認につながる運転免許証等のコピーも事前に作成しておくと便利です。
緊急時の連絡先
警察:110
救急車・消防署:112
在ドイツ日本国大使館